たまたま見つけてしまった。
僕の知っている彼とあまりに同じ彼がそこにいて、参った。たとえば山口貴由平野耕太に対して覚えるような畏怖にも近い思いを、まざまざと思い出した。でも全然そんだけじゃないな。僕はホモじゃないしあれはいわゆる恋とは全然違うものだけど、僕は彼の精神に恋焦がれていた。憧れていた。彼がいなければあそこには居続けなかったかもしれない、とさえ思う。
彼が彼であったように、僕はたぶん、あの頃の僕と変わらないんだろう。ひょっとすると少し柔らかくなっているかもしれない、そうだとすれば少し残念だな、それがいいか悪いかは別の問題として。
 
今、せめて、同じ土俵に立っていたかった。きちんと鍛錬して、場慣れもして、次の死線こそ越えないと。