最近の朝や夜のふとんdeまんが

未読:8冊。

ジョジョの奇妙な冒険(18-19)[文庫]_荒木飛呂彦(文庫、集英社集英社文庫)★★★★_
実は自宅で腰を据えて読むのは初めてのジョジョです(17巻までもそうだった)。どこも最高だけど、あえて挙げるなら「バカだから心の中に思った事だけをする」億泰はやはり最高だ。あとジョジョとしての評価は低い傾向にあるけど、いっこの漫画として見れば、やっぱ4部は僕にかなりジャストミートしてくる。
からくりサーカス(31)_藤田和日郎(新書、小学館少年サンデーコミックス)★★★★_
黒賀村での勝・平馬それぞれの孤闘が終わり、仲町編で鳴海の空白期間が明かされる直前まで。うう、クライマックスだったからってのもあるけど、やはり通して読むとのめり込んでしまうよ。あと連載でも絵的に衝撃だった「炎にあおられて鳴海の機械の体が露出」のシーンとかも鳥肌立ちました。
蒼天航路(30)_王欣太(B6、講談社、モーニングKC)★★★★_
うう、曹さんやっぱり荀さん引き摺ってるよう。それはともかく、ニュージェネレーション達の生気っていうか精力っていうか、なまめかしさを含みつつ「さわやか」なあたりが、すげえや。あと五斗米道編読み逃してた。
プラネテス(04)[第一部完]_幸村誠(B6、講談社、モーニングKC)★★★★★
ミョーに分厚い最終巻です。話が進むにつれてSF的なナニは薄れてきたように言われてるけど、僕はずっとSF物として読んでなくて、冒険・新天地を介した物語というレベルでしか舞台をとらえてなくて、あんまり問題には感じなかった。◆で、そんな話がしたいわけではなくて、言葉にすると陳腐になってしまう「世界との闘い/世界の恒常性維持機構に対する異者たちの挑戦」を、僕はこの巻から予想以上に受け取る事ができた。というか、正直、一話ごとに泣きそうになりながら読んだ。どうもありがとうございました。フィー、愛してる。ロックスミス、愛してる。ハチマキ、頑張れよ。皆、達者でな。僕らが宇宙と出会い、愛と出会えますように。
いばらの森(03)_岩原裕二(B6、エンターブレイン、BEAM COMIX)★★★__
いまだにちょっと人物描写にチープな点(えーと…ハリウッド的…わー言っちゃった)も残るけど、1巻の時からすると飛躍的に面白くなってる。舞台のバイオホラーアクション風味については、なんかお約束をうまく使ったりかわしたりしながら良質の活劇にしてる感じがある。クーデルカや美紗樹の時は「人物描写の生気に支えられてて、話は凡庸」という感じだったので、なんか不思議な気分。あーキャラについても、シリアスでもこんだけ掘り下げられるんだなあ、と驚いてますけど。◆そういえばこれまで全部3巻ストップだったので、最長連載になるのか。
ホーリーランド(07)_森恒二(B6、白泉社、JETS COMICS)★★★★★
相変わらず購買意欲をそそられない表紙だなあ…もうこればっかりは苦笑するしかないか。しかし中身は、ああっもう!何でこんなに切ないんでしょうかこいつらは。不甲斐ないユウにブチ切れるショウゴ!力を取り戻して己の「信仰」を取り戻すユウ!はりぼての「路上のカリスマ」をやっていくのに疲れきってあえいでる伊沢さん!路上の掟にしがみつく悲しきヤンキー達!奇縁で裏にいるがどうにも憎めない愚直さを持つケンドーマン、タカ!覚醒し技のこれまでにない「キレ」に困惑するも、倒れ臥す伊沢さんの姿にどうしようもなく二つの相反する心を震わせるユウ!あと徹頭徹尾「ダチの心配」しかしない、本当にいい奴なシンちゃん。あ、バトル漫画としてもとっても美味しかったよ。伊沢さんの「木刀を左手のメリケンサックで迎撃」で最高潮。
シグルイ(01)_山口貴由南條範夫(B6、秋田書店チャンピオンREDコミックス)★★★★_
うわあああああ。なんか「洒落の通じない色気」がムンムンしてて怖いです。おそらく10年前なら絶対通らなかったであろう畸形的なガジェットをふんだんに取り込み、生来山口さんが持つ肉体信仰的コワさに禁忌のかおりをかけあわせて作品内圧力をぐっと高めてる感じがする。封建社会って怖いですね。つうかある程度脳が柔らかくないとものすごく好き嫌いが「イデオロギーライクに」分かれそうな危うさがあります。